5月25日、福島県磐梯熱海で開催の第19回地方自治研究福島研修会に行ってきました。
会場に到着してからお二人の事例報告をお聞きしました。地方には人と人、そして、魅力ある資源がたくさんあり、それを活かしていくといった地域活性化のお話でした。
自治総研の今井照先生も参加されていた中で話すのは僭越でしたが、私からは現在、衆議院で審議している「地方自治法改正案」など国会での動きをお話ししました。
今回の自治法改正案はこれまでにない「改悪」となっていて、災害など想定できなかった場合、個別法がなくても国が地方自治体へ指示ができるといった地方分権に逆行するものとなっています。
3.11東京電力福島第一原発の過酷事故を踏まえた今井先生の本「原発事故 自治体からの証言」に以下の言葉が書かれています。
国が住民を守ってくれるならいいけど、守らない。自治体がやるしかない。
私はこの言葉を忘れることができません。
新型コロナウイルス感染症では、国による全国一斉学校休校、アベノマスクなど、あれが本当に地域の実態とずれていなかったと言えるのでしょうか。
国が把握できる情報は一部でしかありません。緊急時や非常時だからこそ、住民と対話し、密接な関係にある自治体が判断しなければなりません。
だから国の指示権拡大を認めるわけにはいきません。
現在、立憲民主党としても質疑で歯止めをかけるべく衆議院の仲間が奮闘し、かつ、骨抜きにするため、修正項目案を与党に提示し交渉しています。
先日、報道されていますが、立憲民主党の示した当該自治体との事前協議の義務化は譲ろうとせず、ほんの一部分だけを切り取り国会に事後報告させるという維新の修正案に与党が同意したようです。しかし、これでは歯止めになるかどうかも疑わしいと言わざるを得ません。どうせ国会への事後報告というのであれば検証(検証して必要であれば個別法の改正をさせる)までをセットにすべきです。
厳しい現況ではありますが、立憲民主党は粘り強く交渉するとともに、採決を先送りさせるべく引き続きの審議を求めています。
▼ 群馬県藤岡市職労
藤岡市職労の役員と若手組合員の皆さんが国会見学&意見交換に来られました。中学の修学旅行以来の方もいて楽しかったとの感想をいただきました。
意見交換では、若手組合員から、国の農業政策は地域実情が反映されていないと感じるといった疑問の声を聞きました。ここはとても大事なポイントです。
国には見えていない現場の実態を知る自治体だからこそ、地方自治の役割は大きいと感じます。引き続き現場の声を届けるため、頑張ります。