6月8日、本日は以下のような活動を行いました。
▼ 交運労協政策推進議員懇談会意見交換会
コロナ禍の影響を1年半受けている交通運輸・観光産業の労組から「売れるものは売り、借りれるものは借り、人件費も削って、これ以上何をすればよいか」「自助努力も限界」などの現状をお聞きしました。中長期にわたっての支援が必要です。
▼ 立憲民主党「アイヌ政策推進議員連盟」設立総会
新党となりましたので改めて議連を設立しました。北海道選出議員のみならず全国の皆さんにご参加いただいています。
今後は、議連としてもアイヌ政策を推進していきます。まずは、内閣官房と北海道東京事務所から現状と課題の勉強会をしました。
▼ 「重要土地等調査法案」の問題点
参議院内閣委員会での審議が始まりました。立憲の吉川沙織議員は、質疑の中で幾つもの重要な指摘をしました。
1.最初に、手続きなどの問題点を指摘。
① 法案提出が遅れた理由は問題があるからこそ時間がかかったこと
② 法案の前提となる有識者会議がたった3回で短時間(約1時間)しか開催していないこと
③ 法案提出前に関係する不動産業や自治体から意見を聴取していない(又は聴取していても不十分であった)こと
④ 後議(法案は衆議院で先議されることが多い)の参議院は、審議時間を保障するためにも20日間を確保するルールがあります。しかし、本法案が衆議院で議決したのは6月1日であり、会期を延長しないとすれば参議院に送られてきた日数が20日間を切っていること
2.次に、条文の内容がわからない!?「内閣府令に丸投げ」を指摘。
① 法案の24条「この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、内閣府令で定める。」の必要な事項は何か?
⇒これに対し、政府参考人は「現時点で想定していない」という何とも呆れる答弁がありました。
国民の私権や利益の制限もされる法案にも関わらず、現段階で具体的に明らかにせず、「内閣府令に丸投げ」という明らかな包括委任規定であるという問題です。
「これから決めます」ばかりでは、不安の払しょくはできません。吉川議員は「私権制限を伴う。最小限にするためにも法案に内容を盛り込むべきである。」と強く指摘しました。
3.さらに、法案の中身を一つずつ指摘。例を挙げると・・・
① 特別注視区域(※)には「防衛省市ヶ谷地区」が該当となるはずですが、質疑を聞いていると、住宅密集地とか取引が多い地域ということで区域から外れることが否定されませんでした。
国防の中枢である防衛省市ヶ谷を「除外」できてしまうことができるのは、何とも骨抜きであると言えます。安全保障を守る法案となっていないと指摘。
※特別注視区域に指定されると、重要施設等(自衛隊施設や原発施設等)の機能を阻害する土地等の利用が制約され、場合によっては勧告や命令を受けたり、土地等売買契約の事前届出をしなければなりません。
② 第22条は関係行政機関の協力が規定されていますが、関係法令である「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」第8条2項3には「相当な理由」がなければ行政が保有する住民基本台帳情報やマイナンバー情報は出せません。
しかし、この法案では具体的な例示もなく、何が当てはまるのかわかりません。
本人が知らないところで情報が出せることになりかねないという懸念を指摘。
③ 例えば、電波法は電波妨害について細部に決めていて、電波を発しない限り準備段階では罰則としないのに、この法案では罰則となり得るようです。既存法律との整理もできていません。
他にも多くの問題点を挙げており、すべては投稿できませんが、理路整然と法案の問題点や欠陥を指摘していました。
吉川議員の言葉を借りると、「行政裁量の余地があまりにも多い」法案です。私権制限や罰則等を含む法案なのに、どの施設なのか、周辺地域はどこなのか、何が調査対象なのかを明らかにせず、すべて内閣府令で決めるという答弁はあまりにもひどすぎます。