市役所の仕事(公共サービスとは何か?)を説明する時、私は「朝、起きたらまず何をするのか?」と問いかけます。すると、多くの人から歯磨きや洗顔、朝ご飯の準備などという答えが返ってきます。誰もが日常生活において必ず「水」を使います。「その水を安心・安全・安定的に行き渡るように仕事をしているのが自治体です」という例え話をすると、「大事な仕事ですね」といった感想が返ってきます。

その人々の生活に欠かせない「水道」が今、危機的な状況にあります。水道事業の運営権を民間に委ねる仕組み(コンセッション方式)の導入を可能とする「水道法改正案」が第196通常国会の衆議院で可決し、閉会となっても数の力で次回国会に継続審議とされました。いわば、水道ですら民間委託するものです。

水は公共財です。重視すべきことは、利益や儲けではなく、安全な水をつくっていくことです。水道の民営化はすべきではないと私は考えます。